New Year's Eve part2

もう一つの日本の年越しの風物詩、PRIDE」「K-1」の格闘技対決も視聴率を強く意識し、
メインの吉田秀彦VS小川直也PRIDE)と曙太郎VSボビー・オロゴン(K-1)では、
時間帯が被ってしまった事でどうたらこうたら言われているが、
一つ言えるのは、視聴率の高さで試合を評価する視聴率主義は、
確実に番組・イベントをつまらなくさせているという事。


両番組を通じての瞬間最高視聴率金子賢VSチャールズ・ベネット戦の27.7%だった。
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200601/gt2006010504.html
素人の試合が最高の評価を得るというのは、格闘技そのものをバカにした構成と言うか、
PRIDE」も「K-1」も、悪い意味で単なるショーでしかなかった事を満天下に示した形だ。


その前のヴァンダレイ・シウバVSヒカルド・アローナPRIDEミドル級タイトルマッチが、
恐ろしくレベルが高く、また、アローナにとってはGPで逃したタイトルへの再挑戦、
シウバにとってはそのGP準決勝で敗れた宿敵とのリベンジマッチという事で、
両者のモチベーションは最高潮で、素晴らしい試合だっただけに、
そういうのが評価されない今の大会運営には失望する他無い。


吉田小川を下した後の、いわゆるマイクパフォーマンスが象徴的だった。
プロレスラー・小川は一緒にハッスルポーズを取ろうというショーを提案するが、
格闘家・吉田はそれを拒んだ。
視聴率的には一緒にハッスルポーズをやった方が数字は取れただろう。
しかし、それは格闘技ではない。
ショーが悪い事だとは言わないが、格闘技ファンは離れて行く。
ちなみに、スポンサーが数字を欲しがるという事情は分かる。
しかし、いい試合を組む事でスポンサーを説得するのがプロデューサーの「仕事」だ。