Cross Review

ゲーム雑誌最大手である週刊ファミ通クロスレビューで、
プラチナ殿堂入りに一気に4作品も入った。
http://www.famitsu.com/game/dendo/2005/11/30/238,1133341803,46197,0,0.html
中でも「龍が如く」と「ローグギャラクシー」は続編物ではないオリジナル作品で、
スケールの大きさと高い完成度が評価されている。


'86年の創刊以来、プラチナ殿堂入りは全部で138作品だが、
今年だけで31作品とファミ通史上最多。
特にここ5年では122作品で、全体の9割近くにまで達する。
つまり、年々高得点が出やすくなる傾向にあるのだ。


確かに業界全体の水準は高くなっているし、完成度の高い作品も多くなっているが、
目新しさは明らかに減ってきている。
売り上げ的にも、上位20作品中4強(「スーパーマリオ」「ポケットモンスター
ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」)だけで17作品を占める。
'01年以降に続編物ではない新作でミリオンセールスを記録したのは、
鬼武者」「キングダムハーツ」の2作品のみという寂しさ。
目新しさも評価するなら、レビューの点数は下がっていってしかるべきなんだが、
その辺の評価が非常に甘いと言える。
あるいは甘くせざるを得なかったのか。


今のゲームはやたら金と時間と人を必要とし、個人の才能だけで作れる代物じゃないが、
いくら時間と金をかけて完成度を高めても、興奮や熱狂を含んだ面白さは出てこない。
独創性のある作品が待望されている。
そこにプラチナ殿堂を引っさげて登場したのがこの2作。
エロ無しなのに18禁という、ハードボイルドな大人の世界観を描く「龍が如く」。
既存の人気作品に追いつき追い越せという気概に溢れる「ローグギャラクシー」。
セガはまだいいとしても、レベルファイブは社運を賭けてるだろうなあ。
良い物を作って宣伝して評価もされて、これで売れなかったらこの業界はヤバイね。