Bug Master

この間はドタバタコメディの傑作として「おねがいマイメロディ」に触れたが、
正統派と言うか、本格派と言うか、総合芸術としての傑作、
蟲師」も取り上げておかないといけない。
こっちの方は間違い無く公に評価されるだろう。


ストーリー・作画・演出・演技・音楽・キャラクターなど、
あらゆる面でテレビシリーズとしては最高レベルのクオリティで視聴者を感嘆させた。
一話完結で、毎回2時間映画の名作を観た後のような充足感が得られる。


元々アニメーションというのは自由度が高くて具体性もある優れた表現方法だ。
かなり昔から日本のアニメはレベルが高いと言われてきたが、
特にテレビ作品は、そもそも大人向けというのがほとんど無く、
他のメディアと肩を並べるには至っていないと思っていた。
まあ、「COWBOY BEBOP」あたりがトップクラスなんだろうけど、
娯楽性が高いものは(芸術性が高くても)なかなか評価されにくい世の中だ。
それと、テレビシリーズは制作に余裕が無いので完成度を上げるのが難しい。
芸術性で惹きつけるこの作品は、アニメというメディアを次のステージへと導く事だろう。